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あっちもこっちもブーメラン

3次元の無限の可能性、さぐってみます

第1回「ブーメランと正義厨」

※はじめましての方はまずこちらから。

ブーメラン(ぶーめらん)

投げた後に空中を舞い、自分の手元に戻ってくる器具の名称から派生した造語。
主に誰かを攻撃(注意)する為に放った言葉がそのまま発言者本人にささっている状態や、その際に使用された言葉全般をさす。
いわゆる「物凄い棚上げ状態」のこと。また、自嘲の意味で用いられることも多い。
3次元おたくに限らず、オタク全般を通り越して、最近では割と普通に使用されている。

使用例
「○○さんのツイートっていつもブーメランだよね」
「あの人は今日も劇場にいるけど暇なの!?(ブーメラン)」

正義厨(せいぎちゅう)

公式のルールにのっとり正義の鉄拳を振るってくる、いわゆる空回り委員長タイプ。
同義語に自治厨(じちちゅう)がある。
言っていること自体は確かに間違ってはいないのだが「公式から出ているルールをきちんと守っている自分」に酔いしれがち。
周りが見えなくなったり、自分がおたくの代表や、おたくを裁く立場になったと思い込んでおり、妙に押し付けがましいのが特徴。
また、自分がルールを破った時に関しては、物凄く判定が甘くなるフシがある。

使用例
「正義厨なのはいいが、別にお前は公式じゃないだろ」
「○○はこうあるべき!って正義厨みたいな事いうなよ…」


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そもそもブーメランと正義厨とは


かりん:こんにちは…こんばんは?かりんです。
前からやりたかった「3次元コンテンツにまつわるアレコレ」について、同じくおたく研究してる敦子ちゃんが面白そう!と乗ってくれたので対談形式ではじめてみました。
このブログについての注意事項などはこちらをご一読ください。
「おたく」「作り手側」「若手俳優」辺りを中心に、その時自分達が旬なワードでやいやい言ってくつもりです。
人間観察が好きでずっとやりたかったテーマなので、まあさぐりさぐり色々やってこうかと。生ぬるくお願いします。

敦子:はじめまして、敦子です。
とりあえずかりんさんにおんぶにだっこでやっていこうと思います。
うっぷんが溜まっているので色々と冷静におたくとは何か、それを取り巻く人々は何なのかということについて研究していきたいです。


か:という訳で第1回のテーマが「ブーメラン」と「正義厨」なのですが。

敦:あれでしょ、ブーメランって「おたくとは何か」って高尚乙な感じで研究気取ってるわたしたちが1番研究対象となるべきおたくだよって意味でしょ。

か:早速ブーメランが飛んできた!間違いない(笑)。
最近はこうやって「ブーメラン」っていう自嘲も出来るようになってきたけど、それでもまだ無自覚で投げてる人多いと思うんだけど、どう?

敦:正義厨がその代表格だよね、日本代表レベルだよほんとに。

か:本日もう1個のキーワード「正義厨」が出ましたね。

敦:正義厨さんにはわたしでも敵わない。(※トンデモ案件という意味で)
「出待ちしてるファンがこれこれこうでした!ありえません!」って詳細にレポってる人とか、「こういうのはマナー違反じゃないんですか!?」って書いてる人のツイートを遡ると、わりと初心者レベルのマナー違反してたりとか。

か:自分の事見えてない人多いよね。注意する方に視線が行きすぎというか。
あと何故か正義厨は「あなたの事は否定しませんが」とか「説教したくないけど」とか言ってくる。それ言われて、否定されなかったりとか説教されなかった試しがない(笑)。

敦:だいたいそうやって頭につける人はそれをやるよね。
基本的にみんな神様なんだよ、自分が1番えらいと思ってる。一億二千万総神様時代だよ。

か:自分が自分の神様になるのはいいんだけど、誰かの神様になろうとすると、まさに「正義厨」になっちゃうし、その行動自体がブーメラン化しちゃう。
無意識のうちの「私はあなたにあわせない(だって私が正しいから)」「でもあなたは私にあわせてね(だって私が正しいから)」ってかなりきついと思う。

敦:基本、わたしは野生的に生きてるから、色々頭で考えちゃうタイプだと、今のSNSありきのおたく社会はつらいんだろうね。
正義厨とかが目立ってきたのもSNS(特にTwitter)が普及してからな気がするんだよね。

か:あーそれはある。なんというか意見の数がパッと見てなんとなく解るようになったりとか、それらしい事いった時の「そうだ!」っていう賛同の数とか、RTやふぁぼ数が「まるで自分が認められてる」って思い込んで、拍車かかってる所はあるね。

敦:まあでも、あれは晒しageRTファボもあるんだけどね、実際は。

か:「RTとふぁぼは賛同」だと思い込んでる人も多いよね、最近。突然妙にポジティブな所あるというか。

具体的にどういうブーメランが飛び交うのか


敦:わたしの記憶で最高にインパクトある正義厨の人は東京ドームシティから駅までキャストとおたくの実況を公開アカウントで実況しながら叩いてた正義厨さんかなあ。

か:「当日券に並ぼうと思ってたら早く水道橋に着いちゃったんだけど、おっかけの人が○○くんにくっついてて最低!」みたいな?

敦:たしか「劇場前で話してたらキャストが出てきました!けどそれに出待ちの人たちがついてっててかわいそうです」というとこから「もう駅に近づいてますがまだついてます、しつこいです」って言ってて、ここで、あれ?お前もついてってない?ってなった。
「改札までついてきてました、本当にかわいそうです、◯◯くんたちはまだホームにいます」というツイートで、あれ??なんで改札入った??同電*1か?ってなった案件だったかなあ。

か:そうか、帰り道の方か。なんていうか、対象を「悪」にすることで、「自分がそれを見ている事実」をうやむやにしてるところあるよね。

敦:その人叩かれるかなあと思ったけど意外と賛同ツイートが多くて、そういう正義厨に表立って同意しちゃう人はオツムが弱いんだなと思った。

か:「悪いファンの正体を暴くためについていく」っていう大義名分が出来ちゃってるんだよね。それで根本的に何が悪いのかが見えなくなっちゃってる。

敦:本当にキャストをかわいそうだと思ってる人はキャストを守るためにそもそも呟かないからね。

か:まず、キャストがいるような時間に会場付近にいないしね。

敦:普通はいないよね。出待ちを叩くってことはそういうことを知ってるはずなのにその場に残ってるんだから、わざとでしょ?ってなっちゃう。

か:1番ずるいよな~って私は思う。自分はその状況を見ていられるけど、「正義」だから悪い事してない、むしろいいことしてるんだ!って思い込んじゃってて、でも結果やってる事は一緒なんだよね。
だから「こんな追っかけの人がいます!」って実況してる、その行動が既にめちゃくちゃブーメラン飛んでて自分にささってるんだけど、気がついてない。

敦:もうみんなそもそもキャストと遭遇したときに宣言するのをやめよう。そうしたら世界平和になる。条例とかで禁止したい。

か:条例で禁止(笑)いいかもしれない。
こっちもキャストに警戒されたくないから、キャスト専用車両を作ってくれないかって何度言ったことか。痴漢と間違われたくないサラリーマンの気持ちがよくわかる。
そもそも私達客も普通に生きてて、普通に電車に乗って行き帰りするじゃない。
それに対して「キャストがいる時間はさけましょう!」みたいな事を大声で言ってくるタイプの正義厨もつらい。普通に私だって帰りたいんだよ!っていう。なのに凄い悪いことしてる気分になる(笑)。

敦:結果的にはね。そしてそういうのに傷ついたり、罪悪感覚える良識あるファンの人たちは良識あるから噛み付いたりしなくて、余計正義厨の声だけがでかく聞こえる節がある。

か:声が大きいことは別に正義じゃないんだけどね~。勘違いだよね。

敦:あと、わたし嫌いなのが自分が取れなかった人気公演のチケットがヤフオク出されてるのを探し出してきてわざわざツイートして「みんなで通報しましょう!」ってやつ。

か:あーーー。すっごいわかる。
すごい謎なんだけど、チケットの転売は勿論よくない事だし禁止されてる。けど、そもそもそれを言ったら「必要以上にチケットを取ること・譲渡や交換をする事」自体もNGになるじゃない。そこはいいの?っていう。
後はそういう人たちに限って、「中古屋で写真高く売れた~」とか呟いてるのよく見る。
それ、めちゃくちゃブーメランささってるって言うか、いずれにせよ全部グレーゾーンなんだが…って思っちゃう。

敦:ああ、あるね。

か:私は別に注意する気はさらさらないし、自分に迷惑かからなかったら好きにすれば?って思うんだけど、「皆がやってる事は平気」「でも自分に不利益な行動はルールに乗っ取って叩く」って思考がさっぱりわからない。
他人に「ルール違反でダメ!」っていうなら、自分も全部守らないと、都合よすぎない?

敦:そうそう、いや、たしかに法律でダフ行為は禁止されてるからダメなんだけど。
別にそれを取り締まるの正義厨さんたちのお仕事じゃないよね?ってなる。

か:それなの!禁止行為は禁止行為なんだけど、それを取り締まるのは「公式」の仕事だよね。

敦:あと実際資本主義社会だからお金のあるところに人気のモノが集まるのはある程度仕方ない部分だしね。
グッズの買い取りだとかでそういう資本主義の恩恵を受けてるくせに、更にお金持っててチケットを高額で買おうとする人たちを般若の形相で叩いたりする。そこがわたしにはとても不可解。

か:決してダフ行為を推奨する訳じゃないんだけど、そういうのを目の敵にして怒っていいのは「複数名義申し込んだことがない」とか「必要枚数以上申し込まない」とかしてる人だけなんじゃないのかな。
自分のやってるルール違反の行為は棚に上げて、自分が気に食わない行為はルール振りかざすの、絶対ずるい。

敦:わたしは敏感な時期に人間大嫌いで毎日2ちゃんのヲチスレ*2とかを見て生きてた人間だから、余計にそうやって自ら叩かれる要素を露呈しつつも、人のことを声高らかに批判するような、わざわざダーツの的になりたがる人を理解できなさすぎるのかもしれないなあ。

か:私も割りと人嫌いな所多いから、何で自分の事はそんなに棚に上げられるんだろう?っていつも不思議になる。
他人の事叩いたからって自分は正当化されないんだけどな~。あと反撃が怖いし。

正義厨がブーメランを飛ばすのはなぜ?


か:ちなみに、正義厨が生まれたりブーメラン飛ばしてしまうのは、そういう「自身の行動の正当化」ゆえに「より悪いものを叩く」部分もあるかな~?と私は思ってるんだけど、敦子ちゃん的にはどういうイメージ?

敦:わたしは逆に正義厨の人たちは本当は自分に自信がない人たちなんだと思うんだよね。
例えば「自分が一番のファンだ」って思ってる人とか「このキャストor作品が好き」とか、その気持ちが元々特別なオンリーワンって人なら、正直「自分対キャストor作品の世界」で完結だからあんまり他の人たちって目に入ってこないと思うんだよ。

か:うんうん。

敦:だからこそ、そうやって表立って人を批判したりだとか、ブーメラン投げちゃう人って自分のことが可愛いけど、きっとすごく自信ないんだと思う。
自信ないからこそ、そこまで自分自身の世界観だったりルールが出来上がってなくて、結果論理に矛盾が生じて、ブーメランになってしまったり?みたいな。

か:「自信がない」はたしかにあるかも。正当化したがるのも自信がないからかもしれない。
「ルールを守っている事」がアイデンティティになってしまうというか、きっと真面目に生きてきた人なんじゃないかな~とは思う。
おたくの社会って、悔しいことに必ずしもルール守ってる人が評価されるわけではなくて、ずるい事して良い目みてる人も中にはいる。
だけどそういう人たちって自分に自信がないから、リスクを背負ってまでずるい事は出来ない。
「既に存在してる世界のルール」を綺麗になぞる事で、自己の確立をしているというか。
でも結局どこかずるい事してる人を羨ましく思うから、そういう相手に対して正義の鉄拳ふるったり、集団で「悪い!」って罵る事で安心してるフシがあるのかもな~。自信がない人ほど、強い言葉使うって言うしね。

敦:そうだね。それはある。

か:あと、これは私がいつも言ってるんだけど、人に「まちがってる」「それはおかしい」「ありえない」みたいな強い否定の言葉を使うと「自分は常に完璧じゃないとダメ」になる。
自分が間違えちゃった時に全部そのまま返ってきちゃうんだよね。私も昔痛い目みて覚えたんだけど(笑)。
だから余計に違う思想を排除したり悪者扱いすることで安心してるのかもだけど、余計に自分の首絞まってってる気はする。

敦:まあおたくの世界というか実社会がそうだよねえ。
このあいだの渡辺さんの情熱大陸*3の「真面目に頑張ってる人が損をする世界」的な発言には非常に頷かされましたわ。
48G(=AKB48)だけがそうなんじゃなくて、この世界がそうなんだよね。
俳優厨の世界での正義厨さんは、48Gの総選挙を平等じゃないって叩いてるアンチと≒だし、就活で「学歴フィルターがあるなんて平等じゃない」って2ちゃんねるに書き込みしてる就活生他と≒ですね、わたしの中で。

か:突然規模が大きくなってる(笑)。

正義厨がブーメランを手放すためには


か:私は、おたくの世界は「相対評価」じゃなくて「絶対評価」だから、自分より悪い人見つけるんじゃなくて、自分が一番楽しめたらそれでいいんだけどね。
やっぱりSNSの普及で、自分より良い目みてる人の存在が目に付くようになっちゃったのも、良し悪しなんだろうな~と最近ちょっと思ってる。

敦:そうそう、実社会が相対評価で、趣味の世界は自分の考え方次第で絶対評価にできるんだから、絶対評価で「みんな違ってみんないい」にしていようよって感じ!

か:まさにね!
なんというか「皆が正義とする事」を守るのは確かに大事なんだけど、ルールを名言してるのはお金を取る側であって、私達ではない。
だからそれに対して「楽しむための自分だけの術」を見つけてかないと、平等をうたってルールにしばりつけられる正義厨になってっちゃうよね。
ナンバーワン主義の人もいいとおもうんだけど、オンリーワン主義の人達はよっぽどのびのびやってるな~と私は感じてる。
前に敦子ちゃんが「おたくは自分なりの正解をさがしてそれを貫くこと」みたいな話をしてくれたのが、未だに刺さってるよ。

敦:過去のわたしかっこよすぎかよ…少年ジャンプで育ちました…。

か:ああ、私は私で勝手に楽しくやっていいんだな~って。
ちなみに、今年ダダはまりしたデスミュ*4がまさに「正義とは」「自分の正義を探せ」というテーマだったから、私にはドンピシャで、世の中のおたく皆に見せたい気持ちになったよ(笑)。

敦:人間は弱いから、誰かが「これがルールなんだよ」って諭していなきゃだめなのかもしれないよね。
昔はそれが「本当に怖いおたく」だったり「ジャンルの重鎮みたいなお姉さん」だった。
それが今は「お前誰だよ」みたいな、特になにか尊敬できるわけでもない、むしろ粗探ししたら悪いとこばかりが目につくような、どこの馬の骨かも解らないおたくが上から目線でモノを言うから、正義厨なんていう残念な言葉が浸透してしまったんだろうね。

か:今は手軽に誰でも声高々にルールとか正義を主張できちゃうもんね。
でもそれって「自分を守る為のルール」であって、「他人を貶すためのルール」じゃないはずなんだけどね。どっからかずれちゃったよね。
きっと今、3次元おたく1人とったってあちこちで悩んでる人がいるだろうから、「人様に迷惑はかけない」というポイントは押さえた上で、あとは「自分が楽しめる」ようになれたらいいよな~って思う。

敦:まあ、かくいうわたしたちもどこの馬の骨状態なわけですが…。(とってもブーメラン)(一応言ってみたけどとてもサムイ)

か:このブログをここまで読んでくれてる様な方は、きっと私達が「上から目線」で語りたいんじゃなくて、「自分達について語ってる」っていうのわかってくれてると思いたい(笑)。
結局は「人の振り見て、我が振り直せ」なのよね。
このブログを作った理由はそこ。だからタイトルも「ブーメラン」。
自分達が「もっと楽しむために」っていう所が大きいから、これからまた色んな切り口から、思い出話とか怖かった話とかもあわせて、色々語っていけたらいいなと!
せっかくだから色々発信していかないとね!

敦:うん、なんていうか、わたしたちなりの正義(これもかりんさんとわたしとの間で違うと思うが)はこうだったねという確認作業をこうして対談して記録に残しておきたいみたいなところはあるよね。それ以外に他意はないぜって感じ。
また次回の対談も楽しみにしております。よろしくお願いします。

か:こちらこそおねがいします!語りたいネタはまだまだたくさんある!(笑)

本日の一言


かりん
まずはやっぱり「自分の正義」を見つけよう。そして「人の正義」に干渉しない。
そういうおたくが増えたら、もっと色々楽になっていけるはず。

敦子
わたしはあと何年ブーメランを投げ続けるのだろうか。
しかし、これだけは言える。わたしの後ろに正義はある(歩いてきた道的な意味で)


次回のテーマ
「黙っていられない作り手」

※テーマは気分により変更になる可能性が大いにありえます。


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*1:キャストと同じ電車に乗ってしまう、乗っている状況の事。本来は非常にきまずい。

*2:大型掲示板に存在するネットでの発言や行為をwatchして書き込みするスレッドの事。

*3:情熱大陸」2015年6月14日放送分。AKB48渡辺麻友さんが出演していた。

*4:デスノート The MUSICAL」。かりんが久々に本気を出していた。